生活クラブ安心システム
「生活クラブ安心システム」は、福祉や介護の事業者の基本姿勢を定め、事業所の利用者や地域市民に約束する福祉の方針です。要介護者を含めた高齢者や地域のあらゆる人が住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最期まで続けられるよう、福祉事業者が積極的に関わり支援していく内容になっています。
安心システムには、地域住民を対象にした「安心支援システム」と、要介護者を対象とした「安心ケアシステム」の2つがあります。
安心支援システム
対象
サポートエリアに在住する65歳以上の住民および孤立しがちな高齢者、障がい者、生活困窮者等
基本方針
事業所が属する日常生活圏域全体に責任を持ち、孤立しがちな高齢者、障がい者、生活困窮者などの地域生活の継続、地域生活者としての参加を支援します。
例
24時間365日の相談体制、緊急時にも対応、居場所(カフェ等)を町内に設置運営、市民コーディネーターの養成と実践の場の提供、生活支援(買い物・家事代行・安否確認・旅行等)を有償で運営実施し暮らしの豊かさを提供。
安心ケアシステム
対象
要介護者(事業所の利用契約者)
基本方針
利用契約を結ぶ利用者の在宅生活をできる限り支えるために、制度外のケアを含めて最期まで地域生活を継続できるよう「支えきる」ことをめざします。
例
24時間365日のケア体制、緊急時にも対応、支えきる担当者会議を開催、10の基本ケアに沿った介護を提供、単身世帯や高齢者世帯への定期的な安否確認、介護者の集いの定期開催、暮らしの豊かさにつながるサポート(有料サービス)。
安心システム10の基本ケア
高齢者が自立した生活を続けられるよう、2つのシステムは「10の基本ケア」を原則としています。
1.換気を行う
外の自然の空気を取り入れて、部屋の空気を清浄に保つことで、感染症等の病気を予防する。
2.床に足をつけて
正しい座位をとる
正しい座位(骨盤が立っている姿勢で足の裏に圧をかける)を保つことで覚醒した生活を送る。
3.できるだけトイレで用を足す
人間の守るべき尊厳は「トイレで排泄する」ことから始まる。
4.あたたかい食事をする
温かくおいしい食事をすることで、ストレスを解消し、免疫力を高める。
5.できるだけ普通のお風呂に入る
湯船につかり、のびのびすることでストレスの解消と衛生を保つ。
6.質の高い認知症ケアを行う
認知症になっても、その人らしさと尊厳を尊重し続ける。
7.お出かけを楽しむ
外出することで気分をリフレッシュする。
8.やりたいことを見つけ、
実現できる手助けをする
自分でできる・夢中になれる状態をつくりだせは、心が動き自然と体も動き出す。
9.本人・家族が参加して
ケアプラン作りをする
自己決定が尊重されたケアプランで、充実した生活づくりをする。
10.ターミナルケアをする
本人・家族が望むかたちで、最期の時までを支えきる。